面接を受けて不採用になっても、面接に落ちた理由を知ることはできません。採用に関わる情報は機密情報であり、社外はおろか社内でも公にされることはありません。

このとき募集要項を満たさずに面接を受けたのであれば、落ちた理由は明白です。例えば正規の登録販売者募集に研修中の登録販売者が応募した場合、書類審査や面接などで落とされるのは当たり前です。

一方で募集要項を満たしているにも関わらず、面接に落とされてしまうことがあります。そうしたとき原因がわからなければ、同じ失敗を繰り返してしまうことにつながります。

では、なぜ募集要項を満たしているのに採用されないことがあるのでしょうか? また面接に受かるためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか?

ここでは、登録販売者が面接で落ちる理由と面接に受かるためのコツを解説していきます。

なぜ登録販売者求人の面接で落ちるのか?

会社が採用者を決める基準は、それぞれ会社によって異なります。また企業が募集する人数は限られているため、同時期に面接を受けた人が多かったりスキルの高いライバルがいたりすると不採用になりやすいです。そのため、面接で落ちた正確な理由は人事担当者しかわかりません。

ただ、世の中には面接に受かりやすい人と落ちやすい人がいるのは事実です。つまり面接に落ちることが多い人は、なんらかの原因があることが多いのです。

接客に向かない印象を与えると落ちやすい

中途採用では、新卒採用よりも過去の経歴を注視されます。ただ過去にどれほど良い経歴があったとしても、面接での印象が悪いと不採用となります。

特にドラッグストアなどの小売業界は、他の業界に比べて過去の経歴を重要視しない企業が多いです。実際に以下は、北海道から沖縄まで全国に店舗を展開しているドラッグストアの九州エリア求人です。

ここには、登録販売者資格を取得していれば学歴や職種・業種の経験がなくても応募できることが記されています。小売業界は過去に立派な経歴がなくても応募できる業態なのです。

では過去の経歴を重視しないのであれば、どのような点を重視して採用を決めるのでしょうか? これは、人への対応力やコミュニケーション能力であるといえます。

登録販売者として勤務する場合、顧客に薬についての案内をする業務が発生します。

薬の接客では、通常以上にヒアリング・伝達能力が高く求められます。顧客の自覚していない症状なども聞き出すことができなければ、最適な薬を提示できなかったり副作用の危険性が高まったりするためです。

また、小売店で働くと店長などの役職に就かなくても、アルバイトやパートなどの人員管理をする必要性が生じます。そのため、非正規雇用の従業員と円滑なコミュニケーションが取れないと店舗運営に支障をきたします。

特に、アルバイトは短い期間で入れ替わります。そのため、小売店の社員には新しい人間関係を築く能力が必要となるのです。このようなことからドラッグストアなどの小売業界の面接では、経歴以上に人柄が重視されやすいです。

実際に以下は、埼玉や千葉、愛知などに店舗を展開するドラッグストアの未経験可求人です。

ここには、明るく元気に対応できる人や誠実にコミュニケーションが取れる人などを求めていることが記されています。この企業は過去の経歴ではなく、人柄を重視しているのです。

また、人柄が重視されやすいのはドラッグストアなどの小売店だけではありません。置き薬販売の営業職や調剤薬局の事務などの登録販売者求人でも、人柄が重視される傾向にあります。

実際に以下は、東京にある配置薬営業会社の求人です。

ここには、人と関わる仕事の経験者や顧客に興味を持てる人を歓迎していると記載されています。つまり、コミュニケーション能力が高い人を募集しているのです。

また以下は、神奈川にある調剤薬局の求人です。

ここには、患者に感謝の気持ちを持って対応できる人材を求めていることが記されています。調剤薬局でもコミュニケーション能力が高い人を求めていることがわかります。

このように登録販売者は一般顧客に薬を提供するという性質から、コミュニケーション能力を重視して採用する傾向が強いです。そのため登録販売者は、面接官に「コミュニケーション能力が低い」という印象を与えると、不採用となる可能性が高くなるのです。

このとき注意すべきなのは「コミュニケーション能力が高い≠喋る能力が高い」ということです。

一般的にコミュニケーション能力が高いというと、誰とでも仲良くなれるトーク力の優れた人をイメージしがちです。ただ、業務上で必要なのは「友達を作る力」ではなく、「顧客や従業員と信頼関係を築ける力」です。

人に信頼されるためには、人の話を聞いて適切に応えることと誠実な態度が大切です。そのため、登録販売者の面接では面接官の話をしっかり聞いて話の誇張をせず、誠実に対応するように注意しましょう。明るい印象を与えるために、単語をはっきり発音して普段よりも少し高いトーンで話すように努めることも大切です。

また、笑顔も重要なコミュニケーション能力の一つです。感じの良い笑顔で対応するだけで、うまく話せなくても印象はかなり良くなります。

一方で笑顔がないと、人間関係を構築するのが下手・苦手な人材だと思われます。そのため、面接では口角を上げて目尻を下げ、自然で感じの良い笑顔を作るように意識しましょう。

また、履歴書などの書類は両手で差し出す必要があります。正式な場において片手で物を渡すのは失礼に当たります。

特に、接客業では顧客に片手で物を渡すことは厳禁です。そのため、履歴書を片手で渡すと「顧客にも失礼な印象を与えかねない」と思われます。こうした失礼に当たる行為は絶対にやってはいけません。

ドラッグストアなど小売企業は上昇志向がないと落ちる

なお、一昔前までは長期間働いていれば出世して給料が上がっていくのが当たり前でした。ただ、現在では年功序列ではなく実力主義の会社が増えています。特に、小売業界はスキル・成果によって出世が決まる企業が圧倒的に多いです。

このような環境は早期出世が可能である一方で、スキルアップする意欲のない人は出世できません。

むしろ企業からしてみれば「このままでいいと思って成長せず、いつまでも一般スタッフで満足する人材」は、アルバイトやパートで補完できます。小売企業は上昇志向のない人を正社員採用しないのです。

実際に以下は、東京や大阪などの全国に店舗を展開するドラッグストアの九州エリア求人です。

ここには、やりがいを感じられる職場であることや評価基準が明確でありステップアップしやすいことなどが記されています。求人にこのような表記をするということは、仕事にやりがいが欲しい人やステップアップ・出世したい人を求めていることを意味します。

また、小売企業には定期的に新規出店を行う組織が多いです。店舗の数が増えれば、その分だけ店長などの役職を担える人材が必要となります。そのため小売企業は、いずれ店長などの役職を任せられる人材を求めていることが多いです。

例えば以下は、埼玉や千葉、愛知などに店舗を展開するドラッグストアの求人です。

ここには店長・幹部候補の登録販売者を募集していることが記されています。

当然ながら、やる気がなければ店長などに昇格することはできません。小売業界では、やる気があってキャリアをアップできる人材が求められているのです。そのため登録販売者の場合、面接で「やる気や上昇志向がない」と判断されると不採用となる可能性が高いです。

例えば求人を選ぶとき、給料や福利厚生、休日などは選択理由の一つとなります。私たちはお金をもらうために仕事をするのですし、休みがなければ心身のリフレッシュができません。そのため、これらの理由で職場を選ぶこと自体は問題ありません。

ただ、面接時や履歴書などで給料や休日などを志望動機として答えてしまうと、やる気がない人材と思われます。

実際に、小売業界で人事を受け持っている私の知り合いは「給料や休日を志望動機として答えた人は、よほどのことがない限り落とす」と言っていました。そのため本音が何であったとしても、面接での志望動機は「やる気と上昇志向が伝わる内容」でなければなりません。

具体的には、「自分が実際にその会社に入社してなにをやりたいのか」「どのような仕事をしたいのか」をイメージしておきましょう。そうすることで面接官の質問に答えやすくなり、やる気や熱意などを伝えることができるようになります。

中途就職を成功させる面接のコツ

なお学生時代、新卒入社を実現させるために面接のコツを叩き込んだ人はかなり多いでしょう。ただ、このような記憶は時の流れとともに薄れます。そのため、いまでは面接時の基本的なマナーすら思い出せないことが多いです。

例えば面接を行う部屋へ入室する際には、あらかじめコートを脱衣しておく必要があります。入室時は扉をノックした後、面接官に入室を促されてから部屋へ入ります。このとき、扉を占める際に面接官に背中を向けないように注意します。

また入室後はまず、立ったまま挨拶をして一礼します。その後、面接官に促されてから着席します。退室時も同様に、起立して挨拶をし、扉の前でもう一度最後の挨拶をします。

このとき、これらすべての行動は、「歩きながら」「座りながら」行うことを避けます。挨拶をするときは止まって面接官の方を向き、一礼するように注意しましょう。

また、このような基本的なマナー以外にも、登録販売者の転職面接では以下のような注意するべきポイントがあります。

志望動機で「この会社だからこそ働きたい」と熱意を伝える

先に述べた通り、登録販売者の面接ではコミュニケーション能力が重視されます。そして人柄の次に重要視されるのが志望動機です。会社は長期で働いてくれる人材を欲しているためです。

求人を出したり新人に教育を施したりするのにはコストがかかります。入社後すぐに退職されてしまうと、会社の損失が生じてしまうためです。そのため、企業は長期間働きそうな人材を採用しようとします。

このとき志望動機が「この会社だからこそ働きたい」というものであれば、「この会社で働く意欲が高い(=早期退職しにくい)人材である」と思われます。

一方で志望動機が当たり障りのない内容になっていると、「とりあえず・なんとなくこの会社の面接を受けた」という印象を与えます。その結果、「軽い気持ちで退職していく可能性が高い」と思われて不採用につながりやすいです。

特に転職の場合、前職を退社して入社することになります。そのため前職を退社した理由や転職を考える理由などが明確でなければ、「考えなしで行動する人材である」と思われても仕方ありません。

転職の面接を成功させるためには、面接官に「この会社で働きたい」という意欲が伝わる志望動機がなければならないのです。そのため、登録販売者が転職する際には前向きで熱意のある志望動機を伝えましょう。

例えば早期キャリアアップ目的で転職するのであれば、「新しいことにチャレンジしたい」「挑戦できる環境でスキルアップしたい」と伝えると成長意欲が伝わります。また、顧客との関係性を大事にする企業であれば「お客様と信頼関係を築ける環境で働きたい」などと伝えるといいでしょう。

身だしなみは合否に大きく関与する

登録販売者資格を活かして転職する場合、就職先はドラッグストアなどの販売店がメインになります。薬の販売店では顧客対応があるため、面接では身だしなみをチェックされます。

例えば、金髪などの奇抜な髪型やタトゥー、派手な化粧などは一般顧客が不快に感じやすいです。そのため、面接を受ける店舗の客層が若かったとしても、このような姿で接客業の面接を受けるのは避けるべきです。

また登録販売者は扱う品物の性質上、清潔感も必要です。

例えばシワのたくさんついた服を着ていたり汗のニオイが強かったりする場合、相手は不潔な印象を覚えます。そのような人に薬の説明をされても、説得力を感じないでしょう。その結果、会社の業績に響いていきます。

そのため、企業は「接客によって人を不快にさせそうな人材」の雇用を避けます。登録販売者が面接を受ける場合、通常よりも清潔な印象を与える必要があるのです。

具体的にいうと、汗をかきやすい体質であったり暑い季節に面接を受けたりする場合は、面接会場へ早めに向かい、現地で汗やニオイなどのケアをしましょう。

また、タバコを吸う人は服や呼気などからタバコのニオイを発しないように気を付ける必要があります。喫煙後には専用の消臭剤や口臭ケア剤などを使用し、面接前30分間は喫煙を避けましょう。

さらに「いい香りである」と思っている香水であっても、他人からはニオイが強すぎて悪臭に感じるケースがあります。面接時のニオイケアはデオドラント製品で行い、香水の使用は控えましょう。

転職を成功させる面接のための前準備

これまで述べたように登録販売者は資格の性質上、顧客と関わる職種が多いです。そのため、面接時に接客に向かない人材であるような印象を与えると不採用となりやすいです。

また、企業は「うちの会社に合う人材」の採用を優先します。面接で企業の特徴・性質に合わない人材である印象を与えると、不採用になりやすいのです。そのため、登録販売者が転職を成功させるためには企業の特徴・性質を正しく分析する必要があります。

例えば以下は、東京や埼玉、千葉などに店舗を展開するドラッグストアの求人です。

ここには、「現場に裁量権があり、意見を出しやすい」と記されています。

求人などにこのような記載があるということは、自分で考えて能動的に行動し、より良い手段を提案できる人材を欲していることを意味します。そのため、面接で「指示を待って行動する受動的な人材」という印象を与えてしまうと不採用につながりやすいです。

一方で以下は、東京にある調剤薬局の登録販売者求人です。

ここには、協調性のある人材を求めていることが記されています。

このように記している企業では、「独自に効率の良いやり方を遂行すること」よりも「周りとの調和を大切にすること」が求められています。そのため、面接で「ときには人間関係に悪影響を与えてでも、より良い方法を模索する人材」という印象を与えると、面接で落ちやすいです。

登録販売者が転職を成功させるためには、このように面接を受ける企業の特徴・性質をしっかり分析することが大切です。

転職サイトを利用して企業分析・面接同行を利用する

ただ、企業分析には時間と労力がかかります。正確な分析を行うためには、企業のホームページを見るだけではなく、業績や社風などをさまざまな角度から調査する必要があります。

場合によっては、実際に働いている従業員に聞かなければわからないケースもあります。そのため、企業研究を自分一人で完遂させることは難しいです。

そこで転職を成功させたい登録販売者は、転職サイトを利用することをおすすめします。

転職サイトを利用すると、担当者が企業の特徴・性質や内情などを教えてくれます。そのため自分一人で企業研究する苦労がなくなり、正確な情報も手に入りやすくなります。

また転職サイトの担当者は企業とあなたを取り持ってくれるので、事前にあなたのスキルや人柄などを面接先に伝え、面接を成功させやすくしてくれます。

さらに、転職サイトの中には面接同行を実施しているところがあります。面接同行を利用すると、年収や休日等の労働条件を交渉してくれます。そのため、条件交渉のときに失敗することを防ぐことができます。

ただ、中には面接同行を実施していない転職サイトもあります。そのため、面接同行を利用したい場合は最低でも3社以上の転職サイトに登録し、事前に面接同行を利用できるかを確認しておきましょう。

まとめ

不採用となった正確な理由は、人事担当者しかわかりません。本人に問題がなくても、募集人数やライバルの影響などで面接に落ちることはあります。

ただ、世の中には採用されやすい人と採用されにくい人がいるのは事実です。面接に落ちることが多い人は、何らかの原因があることがほとんどなのです。

特に登録販売者は資格や業態の性質上、コミュニケーション能力や向上意欲などが重視されやすい傾向にあります。また、正確な企業分析ができていないと「うちの会社には合わない」と思われて不採用となりやすいです。

そのため、面接に落ちやすいと感じている登録販売者は転職サイトを利用して面接対策を行いましょう。そうすることで面接に受かりやすくなり、登録販売者としてのキャリアを再スタートさせることができるようになります。


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