登録販売者は市販薬を販売できる資格であるため、ドラッグストアなどの小売店で働くケースが多いです。実際、登録販売者求人のほとんどは小売業界から掲示されています。

このとき小売店は土日祝日も営業していることが多いです。そのため、小売店で働くと土日祝日に出勤することになります。

ただ、基本的に子供の学校は土日祝日が休みです。またパートナーが平日出勤の会社に勤めている場合、土日に休めなければ生活リズムを合わせることができません。そのため家庭を持つ登録販売者の中には、土日祝日を休みにしたい人が多いです。

では、登録販売者が土日に休むことは可能なのでしょうか? また登録販売者が土日祝日を定休とするためには、どのような求人を選べば良いのでしょうか?

ここでは、登録販売者が「土日祝日の休日優先」を基準に求人を選ぶコツについて解説していきます。

登録販売者が土日を休日にできる仕事場

一般的に、登録販売者は小売業界でしか働けないと思われがちです。そのため「登録販売者としての仕事に就くと、土日に休みを取れない」と思っている人が多いです。

ただ実際には、登録販売者は小売業界以外でも働くことができます。小売業界以外で資格を活かすと、小売店では不可能な土日休みを実現することができるのです。

オフィスや調剤薬局での内勤は日祝休みを固定させやすい

登録販売者は市販薬を取り扱う資格であるため、OTC薬販売に関わる仕事であればどの業態であっても需要があります。

例えば市販薬は店舗だけではなく、インターネットでも販売されています。薬をネット販売するためには、登録販売者などの薬の専門家が対応する問い合わせ窓口を設けることが法律で義務付けられています。

そのため市販薬のネット販売企業に入社すると、商品の受注業務やテレフォンオペレーター業務などのオフィス勤務となります。

多くの場合、OTC薬の相談窓口は土日祝日が定休となっています。そのため登録販売者資格を活かしてオフィスワークに従事すると、土日休みを固定化することができます。

また調剤薬局の多くは市販薬を販売しています。実際に以下は、北海道にある薬局の写真です。

ここには、フェイタスなどのドラッグストアで扱われている市販薬が陳列されています。市販薬を販売しているということは、登録販売者の需要があることを意味します。

調剤薬局の多くは日祝が定休日です。また、土曜日は午前中のみの開局である施設も多いです。そのため調剤薬局で働くと、登録販売者であっても日祝の休みを固定化することができます。

配置薬などの営業職も土日休みを実現できる

登録販売者は内勤だけではなく、営業職に就くこともできます。

例えば、市販薬は配置薬という形式でも販売されています。配置薬の販売員は市販薬を一般客に提供するため、登録販売者などの資格を所持している必要があります。登録販売者の資格は配置薬の営業にも活かすことができるのです。

また登録販売者としての知識は、製薬会社や医薬品卸の会社などでの営業でも活かすことができます。特に、市販薬や化粧品などを販売店に卸す営業職は販売店勤務の経験が活かしやすいです。

そして配置薬や医薬品卸などの営業職は、土日祝日が休みであることがほとんどです。登録販売者資格を活かして営業職に就くと、土日休みを実現することが可能なのです。

実際に以下は、大阪や京都などに事業所を展開する配置薬販売会社の求人です。

ここには、土日祝日が定休であることが記されています。また夏季休暇や年末年始休暇などが取得できることも記載されています。

また以下は、東京や北海道などで医薬品卸を営んでいる会社の営業職求人です。

この企業も土日が定休であることが記されています。内勤だけではなく、営業職も土日休みを実現できる職種なのです。そのため土日を定休にしたい登録販売者は、営業職への転職も視野に入れて問題ありません。

ドラッグストアなどの小売店で正社員が土日休みは可能?

では、ドラッグストアなどの小売店で土日定休を実現することはできるのでしょうか?

結論からいうと、一般的な小売店ではかなり難しいです。

アルバイト・パートならともかく、会社に貢献することが求められる正社員は来客数の多い土日祝日を定休とすることはできません。そのためドラッグストアやスーパーなどの小売店で働く場合、土日祝日は出勤となることを覚悟する必要があります。

ただ例外的に、漢方薬局や個人薬店などは土日や日祝が定休日であることがあります。例えば以下は、東京や千葉などに店舗を展開する漢方薬局の求人です。

ここには、日曜と祝日が定休であることが記されています。このような求人を選ぶと、小売店勤務であっても日祝定休を実現することができます。そのため小売店で勤務しながら土日・日祝を定休にしたい場合は、漢方薬局や個人薬店を選ぶといいでしょう。

なお小売店で土日を定休にすることは不可能であるものの、イベントなどの用事で休むことは可能な場合がほとんどです。周りの従業員の協力が必要不可欠であるため、早めの協力要請と感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

登録販売者が土日休みにするデメリットはあるのか?

土日定休には、さまざまなメリットがあります。子供や友人などとの時間を確保しやすくなりますし、土日に開催されるイベントにも参加しやすくなります。そのため、可能であれば土日休みの求人を選びたい登録販売者は多いでしょう。

ただ登録販売者が休日を優先して求人を選ぶことには、以下のようなデメリットもあるので注意が必要です。

内勤を選ぶと給料が低くなりやすい

登録販売者が内勤として働ける調剤薬局やコールセンターなどは、日曜などが定休であるだけではなく、残業少なめ・転勤なしの好条件で働くことができます。このような点を見ると、内勤業務は登録販売者にとって良い面しかないように思えます。

ただ、登録販売者が内勤で働くことには大きなデメリットがあります。それは出世しにくく、給与が低くなるリスクがあることです。

例えば以下は、東京や神奈川などの首都圏に店舗を展開するドラッグストアの求人です。

ここには、月給が23.5万円以上(専門・短大・高卒は21.5万円以上)であることが記されています。また、年収例として2年目で年収370~400万円、店長になると460万円になることも記載されています。

これに対して以下は、東京にある調剤薬局の登録販売者求人です。

ここには、月収18~20万円(年収270~300万円)までであることが記されています。内勤を選ぶと、ドラッグストアなどの小売店で働く場合よりも給与が低くなることがあるのです。

また、小売店はチェーン展開によって役職ポストが多くなっているため出世しやすいです。例えば以下は、兵庫や広島、愛媛などに店舗を展開するドラッグストアの求人です。

ここには未経験で入社した場合でも、2年で副店長・3年以内に店長への昇格が可能であると記されています。キャリアアップすればその分だけ給与も高くなります。ドラッグストアなどの小売店では、短期間で収入を上げることができるのです。

一方で調剤薬局やコールセンターなどの内勤は、役職ポストが少ないです。施設によっては役職が存在しないケースもあります。内勤は小売店勤務よりも出世しにくいのです。

出世しにくいというのは、その分だけ給与も上がりにくいことを意味します。内勤は仕事とプライベートとの両立を実現しやすい一方で、給与が低くなりやすいのです。そのため、プライベートだけではなく年収も重視している人は内勤を選ばないようにしましょう。

営業職を選ぶとストレスや土日対応が発生しやすい

内勤の給与が低い一方で、営業職は土日休みと高収入を両立させることが可能です。実際に以下は、大阪や京都などの関西圏に営業所を展開する配置薬企業の求人です。

ここには新卒であっても月給20万円スタートであり、入社5年目の年収が380万円・入社10年の年収が500万円であることが記されています。また、土日祝日が休日であることも明記されています。登録販売者が営業職を選べば、土日定休とキャリアアップを両立させることができるのです。

ただ、営業職にはノルマがつきものです。成績を上げられなければ昇格・昇給が難しくなるだけではなく、上司から叱咤されることもあります。そのため、営業職に就くとノルマに追われるストレスを生じます。

また製薬会社や医薬品卸などの営業に就いた場合、勤めている会社が休みであっても営業先(薬の販売店)は開店しています。そのため、これら企業の営業に就くと土日の休みに営業先から問い合わせの電話が来ることがあります。

実際に私が登録販売者として店舗で働いているとき、上司が取引先の医薬品卸会社の営業担当に電話をしているところを何度も見ました。医薬品卸などの営業職では、休みであっても電話対応業務が生じることがあるのです。

そのため営業職は内勤よりも昇格しやすく高収入を実現しやすい一方で、ストレスが多く土日も完全に休めるとは限らないというデメリットがあります。

転職サイトを利用して登録販売者の土日休みを実現させる

前述のように、小売業界では土日を定休にすることは不可能です。ただ、登録販売者の求人はドラッグストアなどの小売店がかなり多いです。そのため、登録販売者が土日定休を実現できる求人を自力で見つけることは難しいです。

したがって土日休みを実現したい登録販売者は、転職サイトを利用して求人を探しましょう。

転職サイトを利用すると、担当コンサルタントが膨大な数の求人から土日・日祝定休の登録販売者案件を探してくれます。また担当コンサルタントは非公開の求人も多数抱えています。そのため、転職サイトを利用すると土日祝日定休の求人を探しやすくなるのです。

ただ、担当者の力量には個人差があります。そのため転職サイトは最低でも3社以上登録しましょう。そうすることで、より好条件の企業へ転職しやすくなります。

まとめ

一般的に、登録販売者はドラッグストアなどの小売店でしか働けないと思われています。小売店は土日祝日が繁忙日であるため、小売業界に入ると土日祝日は出勤となるのが基本です。

ただ登録販売者は、内勤や営業職などを選ぶこともできます。これらはどちらも、土日や日祝が定休となる職種です。登録販売者が小売店以外の業態を選ぶと、土日祝日を定休とすることができます。

しかしながら、内勤や営業職などの登録販売者求人は少ないです。そのため、自力で好条件の案件を探すことは難しいです。

そこで土日祝日に休みたい登録販売者は、転職サイトを利用して求人を探しましょう。そうすることで、土日休みを実現してプライベートと仕事を両立できるようになります。


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