登録販売者の資格保有者であれば、資格を直接的に活かせる小売業界への転職を考えるのが基本です。特に薬が主力商品であるドラッグストアは、登録販売者の主な就職先となっています。

このとき、ウエルシア薬局はドラッグストア業界の中でトップクラスの大企業です。一般的に、企業規模が大きくなるほど安定性が高く、社会からの信用も厚くなります。そのためドラッグストア業界への転職を考えている登録販売者の中には、ウエルシア薬局が候補に挙がっている人もいるでしょう。

それでは、ウエルシア薬局は他のドラッグストア企業とどのような違いがあるのでしょうか? また登録販売者がウエルシア薬局で働くことには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

ここでは、ウエルシア薬局で働く登録販売者の仕事内容や、ウエルシア薬局へ転職するメリット・デメリットについて解説していきます。

ウエルシア薬局で働く登録販売者の仕事内容

ウエルシア薬局は小売業大手であるイオングループに属するドラッグストア企業です。またウエルシア薬局そのものも大企業であるため、大企業ならではの風習・習慣が多数存在します。

まず、ウエルシア薬局ではエリア内での会議が月1回行われます。基本的に、ウエルシア薬局の会議はオンラインではなく特定の会場・会議室に集まって行われます。そのため、会議がある日は移動と会議で丸一日消費することになります。

また、ウエルシア薬局では残業が申請制となっており、上司からの許可がなければ残業することができません。月の残業時間が定められており、これを1分でも過ぎると顛末書などを提出することが求められます。

そのためウエルシア薬局は、大企業特有の規則・風習によって現場社員の自由度は低いといえます。

一方で、ウエルシア薬局は教育プログラムや新人教育、マニュアルが充実しています。小売業界にはマニュアルが利用・活用されていない企業が多いため、この点は大企業ならではのメリットといえます。

またキャリアアップ研修や役職研修などが実施されており、管理職へ昇格する前にマネジメントなどについて学ぶことができる点も特長的です。

薬の専門家として働くのは難しい

なおドラッグストア業態だと、どの企業であっても登録販売者が薬の専門家として活躍しにくい傾向にあります。ドラッグストアは資格者の在籍数が多いのに対して、薬以外の商品数がかなり多いためです。

例外なくウエルシア薬局でも、登録販売者が薬担当になるのは難しいです。ウエルシア薬局で働く登録販売者の多くが日用品や食品などの薬以外を担当しています。

特に、ウエルシア薬局は調剤薬局を併設している店舗が多いです。調剤併設の店舗には薬剤師が常駐しており、薬剤師がOTC薬も担当します。そのためウエルシア薬局では、登録販売者が薬の知識を活かした仕事に専念するのは難しいといえます。

研修中の登録販売者でも働ける

一方で登録販売者が多かったり薬剤師が在籍していたりする店舗では、経験の少ない登録販売者でも働けるメリットがあります。

登録販売者として薬の接客をするためには、現場での経験や最新のOTC薬に関する知識などが必要です。そのため経験が少なかったりブランクがあったりする登録販売者は、満足に薬の接客ができないケースが多いです。

このとき、登録販売者が多く常駐している店舗であれば、薬の接客についてわからないことがあっても聞くことができます。また薬剤師が在籍する店舗であれば、登録販売者では知らない高度な知識を得ることもできます。

ウエルシア薬局は経験が少なかったりブランクがあったりする登録販売者が働きやすい環境なのです。実際に以下は、ウエルシアの登録販売者求人です。

この求人は研修中の登録販売者でも働くことができます。つまり、ウエルシア薬局では経験が少なかったりブランクがあったりする登録販売者でも働くことができるのです。

そのため自分の知識・経験に自信のない登録販売者は、ウエルシア薬局を選ぶことで安心して仕事に取り組みやすくなります。

正社員であっても、登録販売者は夜勤なしが基本

なお、ウエルシア薬局の中には24時間営業している店舗があります。そのため「ウエルシア薬局に入社すると夜勤が発生するのではないか?」と心配になる人は多いです。実際に、ウエルシア薬局で夜勤を担当している社員は存在しています。

ただ24時間営業のウエルシア薬局へ配属される社員のうち、夜勤になるのは夜勤専門の社員です。ウエルシア薬局では夜勤専従の嘱託社員を雇用しているのです。

実際に以下は、ウエルシア薬局の登録販売者求人です。

この求人では、24時~翌朝6時に夜勤専従の登録販売者が在籍しており、夜勤が発生しません。登録販売者の資格者であれば、24時間営業のウエルシア薬局へ配属されても夜勤なしとなるのが基本です。

登録販売者がウエルシア薬局で働くメリットは付加価値型

なおドラッグストア業態は、大きく分けて「ディスカウント型」と「付加価値型」の2種類に大別することができます。このうち、ウエルシア薬局は付加価値型のドラッグストアに当てはまります。

ディスカウント型のドラッグストアは、商品価格を下げることによって集客しています。そのためディスカウント型のドラッグストアは人件費を抑えることで利益を確保しており、少ない人員で多くの仕事をこなしています。

これに対して付加価値型のドラッグストアは、品ぞろえや接客レベル、カウンセリングなど価格以外の点で集客しており、店舗の質を高めるために店舗人員を多く配置する傾向にあります。ウエルシア薬局も1店舗あたりの人員数は20~30名と多めです。

従業員数の多い店舗で働くと、接客や店作りなどに割ける時間が多くなります。またディスカウント型に比べて日常作業に追われにくく、満足度の高い仕事に就きやすいです。

また、店舗の従業員が多いと一人当たりの業務量が少なくなるため残業が発生しにくく休みを取りやすいです。

実際にウエルシア薬局で働いている正社員の多くは、残業時間が上限の20時間以内に収まっており、希望休や年2回の夏季・冬季休暇を問題なく取得しています。

ウエルシア薬局は小売企業の中でもプライベート時間を確保しやすい環境なのです。

転勤の有無をあなたが選べる

またドラッグストアを含め、小売企業の多くは店舗を広範囲に展開しています。そのため小売店舗で働く登録販売者には、引越しを伴う転勤が発生する可能性があります。

ただ、ウエルシア薬局では転勤の有無を勤務区分によって選ぶことが可能です。例えば以下は、ウエルシア薬局の登録販売者求人です。

この求人は「ナショナル職」「リージョナル職」「エリア職」という3つの社員区分から選ぶことができます。またリージョナル職を選べば転勤範囲を限定することができ、エリア職であれば転居を伴う転勤なしで働くことができます。

また一般的な企業では、転勤区分によって月給に差があるのが基本です。中には、転勤なしを選ぶと出世できなくなる企業もあります。

これに対してウエルシア薬局では、ボーナス額の差はあるものの、社員区分の違いで月給に差はありません。例えば以下は、ウエルシアの転職求人の給料欄です。

この求人は勤務区分により賞与(ボーナス)の支給額が異なると記されていますが、月給に関しては言及されていません。社員区分の違いによって月給に差が出ることはないのです。

実際にウエルシア薬局で働いているエリア社員の口コミ・評判では、「社員区分の差によって月給が低くなることはない」としています。また、エリア社員でも店長職に就いている人が多数います。

ウエルシア薬局であれば、勤務地域を限定して働いても給料・キャリアの観点で満足度の高い仕事に就けるといえます。

給料・資格手当がドラッグストアの中では高め

また基本的に、企業の規模が大きくなるとその分だけ給料が高くなりやすいです。例外なくウエルシア薬局も、他ドラッグストア企業より給料が高い傾向にあります。

例えばドラッグストアの平均年収が350万円程度であるのに対して、以下はウエルシア薬局の転職求人の年収例です。

この求人は入社2年目の年収例が400万円・433万円となっています。またウエルシア薬局で働く社員の口コミ・評判でも、平均年収が400万円程度となっています。前述のようにウエルシアは残業が少なめであるため、ウエルシアの給料は他ドラッグストアに比べて高い水準といえます。

またドラッグストアでは、正社員は登録販売者資格を持つのが前提の業態です。そのため、ドラッグストアで働く正社員は登録販売者資格を取得してもそれほど評価されず、給料にも反映されにくいです。

実際に、ドラッグストアでは登録販売者の資格者であっても5,000円程度しか手当を支給していない企業が多いです。これに対してウエルシア薬局では、正規の登録販売者に資格者手当として月額1万5,000円が支給されます。また研修中の登録販売者であっても、月5,000円の資格者手当が支給されます。

ウエルシア薬局であれば、ドラッグストア勤務であっても登録販売者が高い資格者手当を受け取ることができます。

ウエルシア薬局は福利厚生が充実している

またウエルシア薬局は、福利厚生が充実しているのも特長です。

例えばドラッグストアには感染症を患う人の来店が多いため、従業員はインフルエンザなどの予防接種を受けることが推奨されます。このときウエルシア薬局に勤務していれば、インフルエンザの予防接種に対して助成金が支給されます。

またウエルシア薬局では、従業員数の多さを活かした団体保険を利用できます。団体保険だと、個人で契約する保険よりも格安で多くの保障を受けられます。ウエルシア薬局で働くと、大企業勤務ならではの福利厚生を享受できるのです。

全国職だと自己負担ゼロでの社宅制度を利用可能

他にウエルシア薬局では、転勤によって家族のいる人が単身赴任となる場合、単身赴任手当が毎月6万円ほど支給されます。さらに、1回分の帰省費用も毎月受け取ることができます。

これに加えて、ウエルシア薬局の全国転勤区分(ナショナル職)で働く場合、会社都合での転勤で社宅制度を利用できます。社宅制度を利用すると、条件を満たした物件に自己負担額2割で住むことができます。

さらにウエルシア薬局では、賃料の自己負担分が赴任手当として毎月の給料に上乗せされます。つまりウエルシア薬局の社宅制度を利用すると、住宅費用の負担がゼロになります。

実際に以下は、ウエルシア薬局公式ホームページの福利厚生についての記述です。

ここには、社宅制度における自己負担額は賃料の2割であるものの、毎月支給される赴任手当によって実質の負担額がなくなると記されています。ウエルシア薬局の社宅制度を利用すると、実質無料で住居を利用できるのです。

そのためウエルシア薬局では、転勤による金銭的負担が発生しないだけでなく、経済的な負担が軽くなりやすいです。

育児中の女性支援制度が手厚い

またウエルシア薬局には、育児中の女性社員を支援する制度が整っています。

例えばウエルシア薬局の育児休暇は、子供が3歳になるまで取得可能です。子供が3歳になると、通える保育園・認定こども園が増えます。そのためウエルシア薬局であれば子供が待機児童になるリスクが低く、育休を取得した女性が復職しやすいです。

またウエルシア薬局では、子供が中学1年生になるまで育児短時間勤務制度を利用できます。これは法律で定められている時短勤務期間(子供が3歳になるまで)よりもかなり長いです。ウエルシア薬局であれば、子育てを優先しながら働くことが可能となるのです。

このとき「育児支援の制度が整っていても、実際に使えなければ意味がない」と考える女性は多いです。実際、育児支援制度の充実を掲げる企業の中には、制度を利用しづらいケースがあります。

このような中、ウエルシア薬局では実際に育児休暇を取得している人が多いです。例えば以下は、ウエルシアの福利厚生についての案内です。

ここには産休・育休の取得率が100%と記されています。またウエルシア薬局で働く社員の口コミ・評判でも、育児支援制度を利用している人は多いです。

そのためウエルシア薬局では、育児支援制度が充実しているだけでなく、実際に制度を利用しやすい状況が整っているといえます。

高い割引率の社員割を利用できる

またウエルシア薬局では、割引率の高い社員割引を利用できる点も魅力的です。

一般的な小売企業であれば、何らかの形で社員割引を利用できるケースがほとんどです。ただ、その多くは商品価格から数パーセントを割り引く程度であり、社員割引の恩恵は高くありません。

これに対してウエルシア薬局では、どの商品であっても1割以上の割引を受けることができます。また医薬品は2割引、カウンセリング化粧品は3割引で購入可能です。ウエルシア薬局のプライベートブランドであれば、8割引という価格で購入できます。

ウエルシア薬局では日用品から食料品まで幅広い商品が取り扱われているため、社員割引を利用すると生活がお得になりやすいです。

生活リズムを一定にすることはできないデメリット

ただウエルシア薬局で働くことには、大企業ならではのデメリットもあります。例えば、ウエルシア薬局は他ドラッグストア企業に比べて営業時間が長い店舗が多く、24時間営業の店舗もあります。

前述のように、ウエルシア薬局の正社員登録販売者は基本的に夜勤にはなりません。ただ夜勤専従の登録販売者が確実にいるのは24~6時であるため、夜勤専従社員のシフトによっては退勤時間が24時になるケースがあります。

このときウエルシア薬局での勤務時間は、他小売企業と同様にシフト制です。そのため営業時間の長い店舗で働く日勤社員は、早番(8~17時など)と遅番(15~24時など)が入り混じったシフトとなります。

ウエルシア薬局で働くと、毎日同じ時間に食事・休息を取るという規則正しい生活を送れないことを覚悟する必要があるのです。

責任のある立場に就くと夜勤が発生する可能性がある

また前述のように、ウエルシア薬局では正社員の登録販売者が夜勤専従となることは基本的にないとされています。ただ店長などの責任ある立場に就くと、夜勤が発生する可能性があるのが実態です。

基本的にウエルシア薬局では、夜勤専従の登録販売者を複数名配置しています。ただ中には、十分な数の夜勤登録販売者を確保できていない店舗もあります。

またウエルシア薬局では、夜勤専従として入社した社員であっても最長1年までしか夜勤を継続できません。夜勤勤務が6ヶ月~1年になると、半年間は日中勤務を挟まないと夜勤を継続できなくなるのです。

当然ながら、夜勤の登録販売者が日勤となっている期間は夜勤登録販売者の数が少なくなります。そのため24時間営業しているウエルシア薬局では、夜勤専従の登録販売者シフトに穴が発生するケースがあります。

このとき、ウエルシア薬局は薬が主力商品であるドラッグストアであるため、資格者不足による薬販売の休止は許されません。そのため登録販売者シフトに穴が空けば、日勤の正社員登録販売者が夜勤に入ることになります。

特に店長などの責任ある立場の登録販売者は、プライベートの事情による夜勤拒否をすることができません。ウエルシア薬局で働く登録販売者であっても、責任のある立場に就くと夜勤せざるを得ないケースがあるのです。

転職サイトを利用してウエルシア薬局の求人を探す

ウエルシア薬局は他小売企業に比べて福利厚生が充実しているのが特長です。また残業が少なく休みを取りやすいため、働きやすい環境が整っています。

これに加えて、ウエルシア薬局で働けば勤務地域を限定することも可能です。そのためウエルシア薬局は、仕事とプライベートを両立させたい登録販売者に向いています。

このとき、希望のウエルシア求人に応募するためには、こまめに求人をチェックしなければいけません。ただ、多くの時間をかけられない転職活動では、希望求人をもれなくチェックするのは難しいのが現実です。

そこでウエルシア薬局で働きたい登録販売者は、転職サイトを利用して求人を探しましょう。

転職サイトの担当者は、希望条件を満たした求人が出たタイミングであなたに案件を紹介してくれます。そのため転職サイトを利用すると、希望地域のウエルシア求人を見逃すことなく応募することが可能となります。

このとき担当者の力量には個人差があるため、転職サイトは3社以上登録しましょう。そうすることによって、ウエルシア薬局への転職を実現しやすくなります。

まとめ

ウエルシア薬局には大企業特有の規則・風習が数多く存在しています。そのため自由度の高い環境で働きたい登録販売者だと、ウエルシア薬局の就業環境を窮屈に感じる可能性があります。

一方でウエルシア薬局は、大企業ならではの福利厚生が充実しています。社宅制度では実質無料で住居を借りられますし、育児支援制度を利用しやすい環境も整っています。

また1店舗あたりの従業員数が多いため、残業が少なく休みを取りやすいです。そのため、企業規模や働きやすさを重視する登録販売者にはウエルシア薬局が向いています。

そこでウエルシア薬局で働きたい登録販売者は、転職サイトを利用して求人を探しましょう。そうすることで、働きやすい環境でプライベートと仕事を両立させることができます。


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