仕事をしていれば定期的な収入を得られるため、経済的な心配が少なくなります。そのため、できるだけ長く働き続けたいと思う人は多いです。
ただ、新卒から定年まで一つの会社に勤め上げる時代は終わっています。そのため、長く働き続けるためには転職することも視野に入れなければなりません。
このとき、登録販売者は資格職の一種です。一般的に資格職は、年齢を重ねても働き続けやすいとされています。
それでは、登録販売者は何歳まで働き続けることができるのでしょうか? また、登録販売者は何歳まで転職することが可能なのでしょうか?
ここでは、登録販売者が正社員として働ける年齢や登録販売者求人の年齢制限について解説していきます。
もくじ
登録販売者の資格に年齢制限はない
登録販売者資格には、年齢などの受験資格は設けられていません。また、加齢によって資格が失効することもありません。そのため、登録販売者の資格そのものには年齢制限がありません。
したがって法律的には、痴呆など健康的な問題がなければ何歳になっても登録販売者資格を取得できますし、資格者として働くこともできます。
それどころか、年齢制限なしに働くことも可能になっています。
登録販売者は定年後に再雇用されやすい
高齢になったとき、気になるのは「実際のところ、登録販売者が働けるのは何歳までなのか」ということでしょう。法律的にはいくつになっても働ける資格といっても、需要がなければ登録販売者として働くことはできません。
このとき、定年の年齢や再雇用制度の内容などは会社によって異なります。ただ登録販売者の資格を持っている場合、定年後も長く働き続けられる可能性が高いです。登録販売者は市販薬を取り扱える資格であるためです。
会社は登録販売者を雇用することによって、取り扱える商品(市販薬)が増えます。取扱商品が増えれば、その分だけ来客数や売上などが向上しやすくなります。そのため会社にとってみれば、身体能力が低下した高齢者であっても「登録販売者である」というだけで雇用するメリットがあります。
また、登録販売者の主な業務である、薬の接客や市販薬の管理などには体力を必要としません。そのため、登録販売者業務は高齢になっても問題なく仕事を継続することができます。
実際に私が働いていた大手スーパーでは、65歳に定年を迎えたあと再雇用制度を利用して働き続けていた登録販売者が2人いました。また、このうちの一人は74歳までフルタイム勤務を続けていました。
当然ながら、会社の再雇用制度を利用したとしても定年後は正社員の扱いではありません。契約期間が定められている嘱託社員やシニア社員などとして働くことになります。
ただ資格職という性質上、体調に問題が発生しない限り70歳程度までは働き続けているケースが多いです。登録販売者資格を活かすと、無資格者よりも長く安定して働きやすくなるのです。
登録販売者の正社員求人に年齢制限はある?
それでは、登録販売者が転職する場合はどうなのでしょうか?
当然ながら、正社員経験のある20代~30代前半の登録販売者であれば、求人の業態に関わらず問題なく転職できるでしょう。
また30代後半以降であっても、あなたの経歴を活かしたキャリア転職であれば成功する可能性は高いです。そのため、マネージャークラスの役職を経験している人は経歴を活かして高収入案件へ転職することが可能です。
一方で、有用な経歴なしで35歳以上の人は転職成功率が低くなります。採用した人材の長期的なキャリア形成を目的に、35歳以上の人を募集していない求人が存在するためです。
例えば以下は、福岡や佐賀などに店鋪を展開するドラッグストアの求人です。
ここには35歳以下の人材しか採用していないと記されています。35歳を超えると、応募すらできない求人が発生するのです。
登録販売者求人は年齢不問が多い
ただ、だからといって35歳以上の登録販売者が転職できないわけではありません。登録販売者の主な就職先である小売業界は、年齢不問の求人が多いためです。
小売業界では、年功序列ではなく実力主義を取り入れている会社が多いです。そのため、年齢がいくつであっても「実績を出せそうな人材である」と判断されれば採用されやすいです。
例えば以下は、愛知や岐阜、京都など全国に店鋪を展開するドラッグストアの求人です。
この求人は年齢不問であり、中高年が活躍していることやベテランの人も募集しています。そのため35歳以上でも、登録販売者資格を持っていれば再就職が有利になるのです。
特に登録販売者として正社員勤務していた人であれば、マネージャークラスまではいかなくても店長までは経験している人が多いでしょう。小売店の店長を経験していると、小売店経営に必要な基礎知識が備わっているためミドル層であっても採用されやすくなります。
実際に、私が勤めていたドラッグストアやディスカウントストアなどでは、ドラッグストアなどの店長経験があるミドル層を積極採用していました。このような経験がある人は、中途入社後に短期間で店長・マネージャーなどを任されるケースが多かったです。
そのため登録販売者として店長の経験がある人は、ミドル層であっても問題なく転職を成功させることができるでしょう。
未経験・研修中のミドル登録販売者でも転職できる
また市販薬販売業務の経験がなかったり小売経験が浅かったりするミドル世代でも、登録販売者資格を持っていれば転職しやすくなります。小売店舗での基本業務は専門性が低く、短期間で習得することが可能であるためです。
また、ドラッグストアは新規出店を重ねることによって会社の業績を向上させています。ただ店鋪を新しく出店すると、その分だけ薬を売れる資格者が足りなくなります。そのため、ドラッグストアは年齢に関わらず登録販売者の資格者を積極的に採用しているのです。
実際に以下は、東京や愛知、大阪など全国に店鋪を展開するドラッグストアの求人です。
この求人では、小売未経験の人は35歳までしか採用していない一方で、「登録販売者や小売業界の経験者は年齢不問で募集している」となっています。登録販売者資格を保有していると、未経験や研修中であっても35歳以上でも採用されやすくなるのです。
このように登録販売者求人は年齢不問であることが多いです。そのため登録販売者の資格を持っていると、年齢を重ねても転職を成功させやすくなります。
登録販売者が転職を成功させ、年齢を重ねても働くコツ
ただ年齢不問求人であるからといって、どのような年齢・経歴の人であっても採用されるわけではありません。経歴や年齢などから「うちの会社に貢献することは難しい」と面接官に判断されると採用されません。
特に、短い期間での転職回数が多すぎると「うちへ入社しても短期間で辞める」「考えなしに転職を繰り返している」という印象を与えて不採用につながりやすいです。
また複数の会社を短期間に転々としていると、有用なスキルを身につけられません。そうすると、年齢に見合ったスキルを持つライバルに負けて転職活動も失敗してしまいます。
そのため登録販売者が長く働き続けるためには、無駄な転職を繰り返さないようにしましょう。
転職サイトを利用して求人を探す
ただ、あなたに合わない会社へ入社してしまうと再び退職してしまいやすいです。その結果、転職回数が増えていき年齢不問の求人に応募しても採用されにくくなります。
そのため、登録販売者として長く働き続けたい人は転職サイトを利用して求人を探しましょう。
転職サイトの担当者は非公開案件を含めた大量の求人の中から、あなたに合った年齢制限なしの案件を紹介してくれます。また担当コンサルタントは会社の制度や内情などにも詳しいため、自力で探すよりも最適な求人を見つけやすくなります。
さらに、転職サイトの担当者はあなたと会社との間を取り持ってくれます。そのため転職サイトを利用すると、長く働き続けやすい条件で入社することが可能となるのです。
ただ、担当者の力量には個人差があります。そのため転職サイトは、最低でも3社以上登録しましょう。そうすることで、より希望の条件を満たした求人に挑戦しやすくなります。
まとめ
登録販売者は市販薬を取り扱える資格職です。会社にとってみれば、登録販売者を雇用するだけで取り扱える商品が増えます。そのため、登録販売者の資格者は年齢に関わらず需要があります。
また登録販売者の主な就職先である小売業界は、年齢不問の求人が多いです。そのため年齢制限なく、登録販売者資格を持っていると年齢を重ねても転職を成功させやすくなります。
ただ登録販売者の資格者であっても、無駄な転職を繰り返してしまうと転職に成功しにくくなっていきます。そのため登録販売者資格を活かして長く働き続けたいのであれば、あなたに合った会社へ入社することが大切です。
そこで、仕事をずっと続けたい登録販売者は転職サイトを利用して求人を探しましょう。そうすることで働きやすい会社への転職を実現し、登録販売者として働き続けることができます。
登録販売者が転職を行い、求人を探すにしても自分一人で行うのは現実的ではありません。そこで、ほとんどの人が転職エージェントを活用します。
転職サイトを利用すれば、「年収の交渉」「希望の勤務地」「労働時間の調節」を含めてすべて代行してくれるようになります。
しかし、転職サイトによって「地方在住者でも事前面談に対応している」「40代以上でも利用可能」など特徴に違いがあります。人気の転職エージェントの中でも、これらの特徴を理解したうえで、どの転職サイトを利用すればいいのか検討しなければいけません。
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